商用利用が可能なAdobe Fireflyを使って画像生成してみた
画像生成にはこれまでChatGPTのDALL-Eを使っていましたが、最近話題のAdobe Fireflyも試してみることにしました。ChatGPTは主に文章生成が得意なAIツールである一方、Adobe Fireflyは画像生成に強みを持っています。
せっかくAdobeのコンプリートプランに契約しているので、使わないとなんだか勿体ないというのもあり、Fireflyを使ってみました。
Adobe Fireflyとは
Adobe Fireflyは、AIの力を活用して商用利用可能な画像やデザインを簡単に生成できる革新的なツールです。
使用するには「生成クレジット」を消費します。
プラン | 月間の生成クレジット |
Creative Cloud コンプリートプラン | 1,000 |
Creative Cloud 単体プラン ●Illustrator、InDesign、Photoshop、Premiere Pro、After Effects、Audition、Animate、Adobe Dreamweaver、Adobe Stock、フォトプラン 1 TB | 500 |
Creative Cloud 単体プラン ●Creative Cloud フォトプラン 20 GB: | 250 100(2023年11月1日以降のサブスクリプション) |
Creative Cloud 単体プラン ●Lightroom | 100 |
Creative Cloud 単体プラン ●InCopy、Substance 3D Collection、Substance 3D Texturing、Acrobat Pro | 25 |
Fireflyは、従来のPhotoshopのようなアプリケーションとは異なり、Firefly自体を単体でインストールすることはできず、WEB上でアクセスするか、既にPhotoshopに統合された形で使用します。
PhotoshopでAIによる画像生成機能を使う際にも、生成クレジットが消費される仕組みです。FireflyのAI機能をうまく活用することで、デザインプロセスをより効率的に進めることが可能になります。
画像を生成してみる
実際にFireflyを使って画像生成を試してみました。インターフェースは直感的で、必要なプロンプト(指示文)を入力するだけで、数秒で結果が表示されます。
好き嫌いはともかく、かなりクオリティが高い。
DALL-Eと違って、4つ同時に生成してくれるのもありがたいです。
自分のイメージに近づけるコツ
Fireflyで理想の画像やイラストを生成するためには、いくつかのポイントを押さえることが重要です。ここでは、画像生成のコツを紹介します。
プロンプトをなるべく具体的にする
Fireflyの画像生成は、入力したプロンプトに大きく依存します。そのため、イメージに近い画像を作成したい場合は、プロンプトをできるだけ具体的に書くのがポイントです。例えば、色、形、素材感、配置などを箇条書きにして指示するのが効果的です。
Fireflyではプロンプトに基づいてAIが画像を生成しますが、左側のメニューにはスタイルやカラーパレットなどの追加オプションがあります。これらはプロンプトにさらなる指示を加えることができます。
最初は左メニューで色々と調整したくなりますが、プロンプトの詳細を詰める方が良いと思います。あまりにも多くのオプションを使いすぎると、AIがどの指示を優先するか混乱し、生成結果が理想から外れることがあります。左メニューのオプションは補足的に使うと良いでしょう。
イメージに近いものを「編集」でさらに近づける
Fireflyで生成された4つの画像の中で、「この1枚がイメージに近いけど、ちょっと違う」と思うことがあります。そんな時は、その画像の「編集」メニューを活用すると便利です。
類似の項目を生成 | 元アイテムと少し異なる別バリエーションを生成する |
構成参照として使用 | 元アイテムの配置やレイアウトを保ったまま、別バリエーションを生成する |
スタイル参照として使用 | 元アイテムの色や質感を反映させた別バリエーションを生成する |
個人的には、「構成参照として使用」と「スタイル参照として使用」が左メニューに設定として保存されるため、プロンプトと組み合わせることで、よりイメージに近い結果を得やすく、使いやすい印象です。
これにより、画像を基本として、さらに細かい調整が可能になり、よりイメージに近づけることができます。
さらに細かい調整は「生成塗りつぶし」機能を使う
Photoshopの「生成塗りつぶし」機能も非常に有用です。画像の特定の部分を選択して、そこだけを再生成することができるため、細部にまでこだわったカスタマイズが可能です。背景だけを変更したい場合や、特定のオブジェクトを微調整したいときに非常に役立ちます。
さいごに
プロンプトがうまく理解されず、部分的に無視されたり、時には思いがけない画像が生成されることもあります。何度か生成を繰り返して、納得できる1枚に辿り着くのが現状ですが、こうした一瞬の偶然が生む良い画像との出会いもまた魅力の一つです。今後のアップデートでさらに正確さが向上するでしょうし、現時点でも業務に十分活用できるレベルだと思います。
Adobe Fireflyは、画像やイラスト生成において非常に強力なツールです。プロンプトを工夫することで、理想的なビジュアルを簡単に作成でき、商用利用も可能なので、ブログやSNSの運営に大いに役立つでしょう。Fireflyを活用して、あなたのクリエイティブなプロジェクトを一歩進めてみてはいかがでしょうか?